2024.08.early 別山(白山)(2/2)

Climbed Mt.Bessan on day2. The scenery and the flowers were great but the bush on the trail were wet with morning dew and I got soaked and cold terribly there.

白山テント泊一泊二日・後編
「まさかの”私だけ死闘”の初・別山」

さて、day2。本日は
南竜山荘〜別山〜南竜山荘〜甚之助小屋〜別当出合
という予定。本日東京に帰るため早めの下山を目指しての2:30am起きです。
ゲキ忙しいテント泊の朝ではありますが、「山でも美容を諦めない」がモットーのメンドくさい私(笑)はその分時間がかかります。まずはとにかくお湯を沸かし、着替えてスキンケア&メイクしながら朝ごはん準備。この朝ご飯がねー!毎回同じなんだけど、変える気が全然しない大好物朝ごはんなんですね〜(写真参照)。
4:00テント場出発を目指していましたが、15分遅れて4:15の出発となりました。

真っ暗な中ヘッ電&ソフトシェルジャケット装備で出発。すぐに激下りとなり、暗闇ながら谷があることがわかりました。最下部で渡渉してからは登りです。そのあたりから異変が!?とにかくこのルートは藪漕ぎに次ぐ藪漕ぎで、それはいいのですがそれが前夜の雨でものすごいビッショ濡れなのです。歩くともう洗車機に入ったかというくらい全身が濡れまくり!!冷たくてあっという間に体温を持って行かれるので慌てて上下レインウェアやザックカバーを装着しました。しかし道は急登、早朝とは言え8月です。テントを出た時は寒かったですが登っているとどうしても暑くなり、そのうちに薮がなくなってきたのでもうレインウェアはいいかなと上下脱いでしまいました。ところがまたすぐ藪漕ぎ、藪漕ぎ・・・でも日差しも暑いしビショ濡れでも涼しくて気持ちいいくらいに感じられてきたし、今日は天気もいいから乾くだろう、もうレインウェアはいいやとそのまま登り続けてしまいました。それが敗因!!特に登山道が稜線の西側になるエリアは、太陽が当たらないので薮のビショ濡れも酷く気温も低く、すっかり体が冷えてしまいました。
凍えながら太陽に当たりたい、当たりたいと願いつつ歩き続けましたが、この悪環境+上着を着たり脱いだりしていたためか、この時点でなんとコースタイムを1時間もオーバー。今日の行程を考えると先を急がなくてはいけないことはわかっていましたが、とにかくこの体勢を立て直さなくてはと、やっと道が稜線の東側になりひらけてきた陽だまりでしっかり休憩を取ることにしました。
7:00、立ち止まりよくよく自分の全身をチェックすると、もう胸から下は海に飛び込んだかのように下着までビショ濡れ。なんと靴の中まで海の中のようになっていたのには驚きました。どうやら履いているサポートタイツを伝って靴の中まで濡れてしまったよう(そんなことあるんかい!)。とにかく体は凍えてズタボロだし、なんとか少しでも乾かせるものは乾かしたくて、登山道脇で立ち休憩しつつ(座ったらその分乾かないので)脱げるものは脱ぎまくってその辺に広げて朝の光と風に当てました。
とは言えあまりにずぶ濡れだったためちょっとくらい乾かしても焼石に水だったのですが、納得いかないというか謎過ぎたのは、その後私の後から来たパーティーが何人か通ったのですが、彼らがほとんど濡れているように見えなかったこと。ニコニコ楽しそうにおしゃべりしながら歩いてくるのです。「何で私だけこんなに死にそうになってるんだ!??」と不思議になり、ついには話しかけてしまいました。すると「濡れましたよ〜」とか「葉っぱが冷たかったですね〜」とかお返事してくださるのですが、やはりどう見ても私とは濡れ方のレベルが違う。なんで?どうして?と考えたのですが、結論として、「歩いた順番」かなということになりました。
私はいつもテント場出発はそこまで早い方ではないのですが、今日に限ってこの別山ルートに歩いてきた一番だったらしいのです(テント場が空いていたせいもあると思います)。それで、雨と夜露をたっぷり含んだ笹藪にトップで突っ込んだのが私だったみたいなのです!!それを証拠に、帰りに再び藪漕ぎエリアに入るとほぼ何も濡れておらず(推定20人くらいが通った後)、いやいやそれは日が昇って自然に乾いたんじゃ?と思いきや、人が通っても触れない部分の薮はまだまだびしょ濡れなのが一眼でわかりました。まーそんなわけで、とにかく別山ルートは後半山頂までの稜線のお花畑&絶景が素晴らしいのですが、体はズタボロ、薮の冷たい水が脳内まで浸水してしまった感じで、心の半分で楽しんでいる感じでした。キツかった!!

結局別山山頂にはコースタイム1時間オーバーで到着。やっとそこで一息ついておやつタイム。その間にソックスや上着をまた盛大に干しました。
コースタイムは大幅オーバーしましたが、午後の予定ルートをショートカットすることにしたのと(エコーラインを登って観光新道で下る欲張りプランを諦めて素直に砂防新道を下る)、元々東京に帰るために早めの下山のタイムスケジュールを組んでいたので、慌てず目一杯ゆっくり休憩したのが大正解。帰りは元気に景色やお花を楽しむことができました。

南竜ヶ馬場テント場に帰着したのは結局12:01。元々9:40のはずだったので実に2時間20分のコースタイムオーバーです!!藪漕ぎ→ずぶ濡れ→体温低下→疲労困憊でここまで予定が狂うとは思っていませんでした。
テントに倒れ込んで20分休憩。でもここはとにかく「別当出合17:00の最終バス」という宿命があるので20分でキョンシーのように(古(笑))バキッと起き、何も考えずにとにかくテント撤収、13:00ちょうどに下山を開始しました。

楽しみにしていたエコーラインは登り返さず、勝手知ったる砂防新道を下るだけなのであとは安心。お花も観光新道ほどではなかったですがいっぱい咲いていました♡
とは言え朝のダメージで疲れ果てた体には長かった〜!中飯場までも長かったし、そこから先も長かった。
でも頑張ったおかげで、途中甚之助小屋の上のベンチでバッタリ倒れて盛大に休憩取ったりしつつも(甚之助小屋は混んでるけどあのベンチは無人でした)16:00のバスにギリギリ乗れちゃった!やったあああ〜!

終わりよければすべてよし、と言いたいところですが、要らないお土産もつきまして。。 (^^;)
下山時、あと10分で別当出合というところで登山道が渋滞。慣れていない人が先頭になり、全く道を譲らないのでその後ろに20人くらい連なってしまいました。それに密かにイラついてしまった天罰?その行列が解けてやっと歩けるようになった瞬間、岩でツルッと滑って盛大なる尻餅、痛ァアァア〜〜!!見事な青アザ&酷い痛みを持ち帰ることとなりました。
また1日目にテントを張って中に入って靴下を脱ぎ30秒後?くらいに早速虫に噛まれたのですが・・・なんと敵がブヨだったことが判明(泣)。
帰京後、誰の足!?ってくらい腫れ上がってしまいましたが、ストロンゲスト、最強レベルのステロイド剤のお世話になってようやく治癒しました。

二日間で46300歩、距離21km、累計標高1948m。
疲れすぎて泥水のようになりましたが、それでも二日間の大冒険の達成感、充実感は何ものにも変え難い素晴らしい心の宝物になりました。写真を見なくても、南竜の谷の空気と、あちこちで出会った何万というお花たちが風に揺れているのが見えます。
大好きな白山。今度行った時はここをこう歩きたいとか、早くも次の夢を描いています♡

5:28am. 朝の空気にまとってひそやかに現れた御前峰、写真ではわかりにくいですがそのすぐ下に室堂も見え、一番手前には先程出てきた南竜山荘が絵本の中の可愛らしい村のように見えています
8:50am.別山からの下山路。雲を越え山々を抱く風になったようなひととき
8:12 別山登頂ー!やったああああああ
テント場の星空
3:00am朝ごはん。この組み合わせはタンパク質も野菜も炭水化物もしっかり摂れるし何より美味しいので(たまご大好き)不動の定番メニュー。全てパウチの中に入れて作りますが卵だけは出来すぎちゃうので最後の5分で投入します
4:15ヘッデンと上着着用でテント場出発。何だか今朝は他のテントはみなさん遅めでまだまだ出発しないようで・・・
隅っこの、昨日賑やかだった高校生男子くん?6人くらいのグループのテントは登山靴がテントの周りに豪快にバラッバラに脱ぎ捨ててあり(テントから1メートル位のところに転がってるのもあった(笑))昨晩は雨も降ったし夜露とかもあるし大丈夫なんだろか??とその元気なパワーに笑っちゃいました。あれでも何とかなっちゃうところがすごい(笑)
4:53 谷を激下り→渡渉後登りに入ったら・・・ウヒョー!!なんですかこの藪漕ぎはあ〜!これが本日の修行の始まりでした
5:19 ずぶ濡れで冷えた体にレインウェア着用で登りまくり、凍えているんだか暑いんだかわからず早くもズタボロになりかけた私に神様からのプレゼントが。
振り返ると朝の空気にまとってひそやかに現れた御前峰、写真ではわかりにくいですがそのすぐ下に室堂も見え、一番手前に先程出てきた南竜山荘テント場の端にあるキャビンが見えています。この物語を感じるような地形がとにかく好き!!大好き♡
冷えたり暑くなったりで消耗しつつ登り続ける私を、雲海が穏やかに見守ってくれていました
朝日に照らされ、御前峰、室堂、南竜山荘がよりはっきり見えてきました。今回一番感動した景色です
だんだん藪漕ぎではなくなってきたし、暑くて汗をかいてきたのでここらでレインウェアを脱ぎました。両側はワンサカお花畑!
遠い御嶽山にも、私にも。
皆に等しく朝の光が与えられ、山もお花もキラキラ輝いています
5:54 朝の風に揺れるノアザミ、カライトソウ、ヤマハハコ、オンタデ。
これから登る別山山頂は一番奥の頂で、そこまでにはアップダウンも結構あります。
それより何よりまだまだ日陰の藪漕ぎがガンガンあって(写真だと稜線の右側、影になってる部分)、そこであそこまで痛めつけられるとはこの時はわかっていませんでした。
6:06 小さな池に出会いました。せっかくなので登山道から少し入って池に近づいてみましょう〜
チングルマ第四形態部隊が池を守っていました〜!
かわい〜〜い!!♡
チングルマはつぼみこそ印象薄いですが、①咲いてから、②散ってから、③爆発(笑)してから、④そのあとふわふわちゃんになってから、もう何でこんなにずーっとかわいいの!?見習います(笑)
時刻は飛んで7:20。ここまでに結構シビアな物語がございました。致命的なビショ濡れ→体温低下→体力消耗→立ち休憩しつつ日干しして体制立て直し、という経過を辿り、なんとか前進する私。ケロちゃん目立つな〜(笑)
抜けるような青空に映えるカライトソウ。
疲労困憊の私は心の半分でへなへな楽しんでました
7:59 別山山頂の10分程手前にチブリ避難小屋へのルートの分岐があります。ここでやっと少しスペースがあったので数分座りました
ご覧ください、このランラランララーンと走れそうな気持ちのいいルートを!実際私の後から来る登山者はそんな感じでしたが、私はそれどころではありませんでした。山頂まであとちょっと!ガンバレ私!
8:11 別山登頂ー!!まずは山頂の別山神社にお参り
8:12別山登頂ーー!!
予想外のトラブルで思っていたのの何倍も大変でした。。テント場を1時間遅く出てた方が早く着いたんじゃないか説も (^^;)
山頂は最高の眺め!午後の行程はショートバージョンにすることにしたし、ここでゆっくりおやつ休憩
お菓子作りの達人のお友達にいただいたマロンパウンドケーキ。腕が良い+めちゃくちゃ贅沢な素材を使っている+私リクエストによる限界まで甘さ控えめ、ってことで、私にとっては地球最強に美味しいパウンドケーキ♡
ちゃんと登山靴を履いていて靴下が絞れるほど水浸しになるなんて思ってもみませんでした。サポートタイツを伝ってそんなに濡れるとは。。
私のソックス、裏返すとモコモコのひつじさんみたいでかわいい。癒される。(ボロボロなのでもはやなんでも癒される笑)
8:46am. 別山から下山開始。
歩いても歩いても、お花畑がついてきてくれます
ヤマハハコ、ハクサンフウロ、アキノキリンソウ
9:53 後ろがさっきまでいた別山山頂方面。雲が出てきました・・・今日は一日晴れのはずなのになんでさ!?プンプン
9:59 恐怖の藪漕ぎエリアに帰ってきました。胸の高さくらいまである薮が、朝はビッショビショでした。でも帰りはなんと全く濡れず。時間が経って乾いたのかな?と思いきや、人が通っても触れない部分の葉っぱはまだビショビショでした。人が通るたびに払い落とされたということで、期せずしてトップを切ってしまった私が代表して一番浴びまくったと推察
10:27 あの小さなかわいい池まで戻ってきました。この後テント場前に谷があるし、そこを登るエネルギーはもうなさそうなのでここでランチをキメます。
「カプヌ史上最高級」という売り文句がウケる「チキンのシュプレームソーストリュフ風味」!うん、かなり美味しいです。でも前に限定で出てたポルチーニにちょっと似ていてポルチーニには及ばす。そして私のなかでNo. 1カップヌードルはやはり不動のシンガポールラクサです♡
ご飯食べたら元気になった!テント場まではここから1時間くらいかな?がんばるぞー!
11:19 帰りは眺望を楽しみにしていたルートなのになんとこの雲・・・ブーブーブー!朝楽しんでおいてよかったな。。
雲の間にうっすら南竜山荘とキャビンが見えています
11:33谷を激下り。最下部で沢を渡渉します
11:40渡渉して谷を登り始めて振り返ったところ。左奥にうっすらくねくね見える道を下り、最下部を渡渉し、登ってきました
11:48 南竜山荘が見えてきたー!!やった・・・頑張った!!!
行きはテント場に直で繋がる右の道で来ましたが、帰りは山荘を経由する左の道を行くことにしました
あーいいなあー
本当に、なーんか最高なんだよなあー
この南竜山荘の眺め
12:01 南竜山荘のテント場に帰着しましたああああー!!
もう体にほとんど力が残っていないので、20分で60%くらいの電源回復を目指して、お菓子をモグモグ食べてバッタリ寝て充電!!すいませんちょっと閉店します
20分でバキッと起きて何も考えずに手と体を高速で動かしてテント撤収完了!13:00下山開始〜!
南竜の谷よさようなら
そして見逃せないのは前方を覆い尽くす雲!今日は本当はエコーラインを登り返して観光新道から下山するコースを予定していましたが、早朝のトラブルで早々にそれは諦めました。でもこの雲ならエコーライン歩いても何にも見えないしいーや!悔しくなくてあーよかった、と悔しがる(笑)
ハクサンカメバヒキオコシ、オオアキギリはほんのちょっとだけ出会えたレアキャラさん。ミヤマリンドウだーいすき!
左上から右下へ
ハクサンカメバヒキオコシ
ミヤマリンドウ
ノリウツギ
オタカラコウ
ノアザミ
ハクサンオミナエシ
ミソガワソウ
モミジカラマツ
オオアキギリ
13:20 というわけでこのエコーラインとの分岐は右に曲がらず、砂防新道へ直進しま〜す
ウツボグサは今回ちゃんと咲いている子にほとんど出会えなかったけどその鮮やかさは際立っています。ハクサンフウロちゃんはいつだってスーパーアイドル!♡
右上から時計回りに
ウツボグサ
タカネナデシコ
ハクサンフウロ
コウゾリナ
シモツケソウ
ミソガワソウ
13:33 南竜道分岐まで来ました〜
13:52 無心で頑張って下りてきて、甚之助小屋上にあるベンチがある広い休憩スポットが無人だったのでそこでおやつ休憩。お菓子作りの名人のお友達作・黒豆パウンドケーキうまー♡すぐ下の甚之助小屋は満席の大賑わいだったので、やっぱりゆっくりできるここがおすすめ
14:52 砂防新道を下りに下り、やっと砂防ダムの迫力ある眺めが見えてきました。づかれだあ〜〜・・・中飯場はまだですかあああ〜〜!
15:04 中飯場到着〜!!やったー!ここまで来たらあと50分くらいです。その前にちょ、ちょっと休憩さけてけろ。。あづい。。。汗ダラダラ・・・
15:25暑過ぎたのでクールダウンが必要で、中飯場でも20分のしっかり休憩をとりました。さー再び歩き始めますよ!あらよっと!
下りに下って、吊り橋からは時計を見ながら早歩きを頑張ったらなんと16:00ジャストに別当出合に到着!そのままスルッと16:00のバスに乗れちゃった〜!スゴイ♡
16:23市ヶ瀬ビジターセンターの駐車場に帰着〜!!かっ帰ってきたっ・・・私がんばった・・・
と、いう渾身のポーズをキメてますが、私の前には金沢駅行きのバス待ちの登山客が20人くらい?こっち向いて行列していました・・・よく恥ずかしくないですねえ〜(大笑)
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