2024.05.early 鳳凰三山(2/2)

A long, hard but super great experience of climbing Houou-sanzan in Yamanashi. I woke up at 2am in my tent and left there at 3:55am to the summit.

GWに登った鳳凰三山、後編です。
南御室イビキオーケストラの皆さんの迫力ある演奏の中(笑)2時起床。私は朝の支度に時間がかかる系女子なのでとにかく大急ぎで準備、いつもの大好物のテント朝ごはんを作って食べ、3:55に出発です。
真っ黒な中ヘッデンつけて歩くのは得意ではないのですが、やはり冒険感、非日常感があって気分が高揚します。チェーンスパイクはつけてますが暗闇の中のモッコモコの雪道、急登も多いので慎重に。無心に登り続けるうち、少しずつ少しずつ、木々の向こうの遠くの空が色づいてきました。 
4:50砂払にて、朝焼けの中の幻想的な富士山に眺めに出会い感動!!その後ちょいモルゲンロートな白峰三山にも出会え、頑張ったご褒美の素晴らしさに一気に元気になりました。そしてまもなく5:04、朝焼けの暖色の光の中、眼下に薬師岳山荘が見えてきました。
山荘から薬師岳山頂まではすぐで、5:26薬師岳登頂。白峰三山の絶景が素晴らしすぎて、写真撮ったり盛大にのんびり遊びました。
そこから観音岳まで、しばらくはなだらかで天国のような美しい稜線歩きです。朝の光の中、雲上の砂浜をお散歩するのは最高の気分!!最後ゴツゴツとした岩場をちょっと登って
6:05ついに観音岳登頂。三つの山の中で最高標高のお山です。この鳳凰三山コースは慣れた人やのんびりコースが好きな人はここをゴールとして引き返し、「鳳凰二山」コースとする人も多いようですが、初めてで全部見たい私はヒーコラ言いつつ先に進む予定です。

観音岳山頂は岩ゴッツで狭いですが、白峰三山や八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳の絶景はもちろん、これから進む道が全部見渡せるのは最高の眺め。ここからまた激下りして〜!赤抜沢ノ頭に登って下りて〜!というルートが全部見え、目指す地蔵岳山頂の奇岩、オベリスクと呼ばれる有名な眺めが、朝の空気の中、平然とそびえています。山頂でまたまた20分以上たっぷりと景色を楽しんでから再び歩き始めると、この観音岳の下りはヤバイくらいの激下りでございます。これを後で登り返すのか〜と思うと気が重く、オリタクナイヨーー!と叫びながら下りまくる変人が一名、現場で確認されました(笑)。
ここから次の赤抜沢ノ頭までには、今回一番歩きにくかった雪の崖でサバイバル体験(当社比)があったり、相当な急坂も多かったりで、もういい加減ゼーゼーハーハー。7:48赤抜沢ノ頭についた時は、早くもお腹が空いてきたこともありなかなかのヨレヨレっぷり、相変わらず抜群の燃費の悪さです(笑)。
地蔵岳の奇岩オベリスクはすぐそこに見え、まさかあの山頂までは行かない(行かれない)ことは知っていましたが、ハテ山頂標はどこにあるの??と思いつつ下って行きます。赤抜沢ノ頭と地蔵岳の間の一番低くなっているところは広い砂浜のようになっていて、そこには無数のお地蔵様がいて、なんだかこの世の果てのような異様な光景です。
そこで休んでいる人も多かったですが、とにかく山頂標はどこですか〜、とオベリスクに向かって登り始めました。少し登るとすぐに、普通には登れなさそうな岩場となり、一般的な登山ルートとしてはここまでかな?というあたりにまたお地蔵様が居たので、んー?わかんないけど、ここを山頂としよう!と勝手に決めて(笑)記念撮影。そして下りてきてみたら・・・先程の広い砂浜地帯の下の方に、山頂標があったではないですか!ええ〜??ここ!?さすがに手前過ぎ&低過ぎませんかね〜!?と思いましたが、ありがたく再び記念撮影させてもらいました。
8:20、空腹も限界になってきたので、お昼としては早過ぎではありますがその「低い」山頂でごはんを食べることに。本日は朝3:00に朝ごはんを食べ、8:20にこのお昼ごはん、そしてあとで南御室小屋で昨日見かけて美味しそうだったカレーを第二回お昼ごはんとして食べてやろうと今決定しました(笑)。

第一回お昼ごはんを食べて多少は元気になったとは言え、そこからの下山ルートがめっちゃ長かった・・・。とにかく観音岳ね、アヤツがヤバ過ぎます(笑)。登っても登っても終わらない急登!このコースを午前中に下山してる人とか信じられない。
それでも縦走らしい、これから進む道が全部見渡せる絶景&富士山のコラボにも出会えて大いに感動しつつ、平和と健康に感謝しつつ、3時間頑張って11:48、南御室小屋のテント場に帰着しました。すでにして割とボロ雑巾。長かった・・・!!(この後登山口までまだ4時間もあると思うと本気で泣きそう!!笑)

抜群の燃費の悪さを誇る私はまたしても空腹爆発、昨日見かけた美味しそうなカレーに突進、しましたが・・・なんとそこでもプチ事件発生(写真キャプション参照)。それでもあまりにも空腹だったので、「カレーは飲み物」という言葉をそのまま体現するかのように、ツルッと一瞬で平らげちゃいました( ̄∇ ̄)
コースタイムを大幅にオーバーしているので、食後はテントで15分気絶したようにクイックお昼寝。ガバッと起きて大急ぎで撤収。テント場は早くも今夜お泊まりのチームに入れ替わっています。13:10南御室小屋を出発。一気飲みしたカレードリンクと15分の睡眠のおかげで、苺平までの雪道をワシワシ登り、苺平の先の雪が終わったところでチェーンスパイクを脱ぎ、さあ〜ここからは確かすごく歩きやすい道だったよねー?と思ったら、あららー、結構浮石の多い岩場や、こんなものすごい急坂あったっけ?というところも多く、疲れた体、途切れそうな集中力にムチ打ちながら下山しました。
長い、長すぎる、雲取の下部とか双六岳の下部くらいウザ長い!!とヘラズ口だの弱音だのを口の中で念仏のように繰り返しつつ(笑)17:02夜叉神峠登山口に帰着。上の方では1時間以上遅れてましたが、その後の頑張りより、なんとか予定より30分遅れの範囲で済みました。

二日間の大冒険、総距離22.7km、アップダウン2291m、歩数は51793歩。
冬の間はスキー、春先は低山登山の私には、久々のテント泊登山ということもあり、とにかく長くてハードに感じられましたが、楽しく思い出深い山行になりました。
印象に残った出会いとしては、2日目朝3:55にテント場を出発しようとしたら、1時に登山開始で下から登ってきた若者二人に遭遇したこと。あまりの早さに口あんぐりでしたが、彼らとはその後も何度も出会い、結局地蔵岳までのフルコースを日帰りで(!!!)成し遂げていました。超人すぎる( °o°)
私は今回初でしたが、2回目以降は確かにここは鳳凰三山じゃなくて鳳凰二山回ればいいなー、とやっぱり思いました!
あ、山梨県警にいただいたアミノ酸は下山時に大いに役立ってくれましたので、ここにあらためて「登山スキルのある人、山梨県警山岳警備隊受けてね!」と宣伝しときますね(≧∇≦)

4:58am 画面ギリギリの三日月と富士山と、砂払にて。
6:23am 観音岳山頂より地蔵岳方面へ
9:15am 観音岳への帰路
最難関部(当社判定)をヒーコラ登ってます
5:31am 薬師岳山頂より北岳を望む
2日目の朝は2時起き。
2:15am 満天の星空
朝ごはんはいつものコレ!アルファ米パウチの中にに 蒸し鶏とお湯を入れ、最後の5分だけ卵も投入。美味し過ぎてこの後次のご飯を食べるまで、卵ごはん美味しかったよう〜!と言い続けるおめでたい人。たまごはこのセブンのが絶対おすすめです(≧∇≦)
3:47 満天の星空下のテント場
3:55元気にテント場をしゅっぱーつ!ニットキャップを忘れたのでハットの下にヘッデンつけてます。さむー!!
ヘッデンが照らしてくれる小さな範囲だけが私の世界。
次々現れる足場に淡々と足を運びます。チェーンスパイク様様
4:20 木々の向こうの空がほんの少しずつ明るくなっていくのが神秘的。藤城清治の影絵の世界
4:43 三日月と富士山
砂払付近の景観スポット?読めない看板があったので一応記念撮影。寒くてフェイスマスクが外せません
4:46 北岳の勇姿
ちょっとモルゲンロートな予感がしてドキドキ
4:50am あたりはすっかり花崗岩の「雲上の砂浜」な眺めになってきました
4:50am 朝が生まれる
4:55am どんどん色づいていく富士山と三日月
4:57am ちょいモルゲンロートな白峰三山に大喜び
5:04am 朝焼けの暖色の光の中、薬師岳方面を望む。この間の谷に薬師岳山荘があります
5:04 薬師岳山荘の赤い屋根
5:07am 薬師岳山荘
まだテント場をでてから70分しか経ってませんが、トイレがあるのはここで最後なので借りました。ありがたや。そのついでに小屋の中の様子も見学
5:21 薬師岳を登りつつ振り返った景色。富士山もすごいですが、薬師岳山荘の手前の砂地と岩(画面右上)が日本庭園のように見えて不思議な景色でした
5:26薬師岳登頂〜!風が強くてハットの上からフード被りました
5:39am 薬師岳山頂から観音岳へ、雲上の砂浜ウォーク
5:59am 観音岳まであとちょっと。山頂にたくさん人がいるのが見える〜
6:06am 観音岳登頂〜!
これから進むルートが全部見渡せる楽しすぎる眺め。
画面右端から左に向けて下って〜登って〜、ゴールの地蔵岳のオベリスク(画面中央奥)が小さく見えています。
画面右奥遠くには赤岳も
観音岳からの激下りがエグイの巻。下るってことはさあ〜、帰りこれ登るってことでしょー?下りたくないよー!!(笑)
6:52鳳凰小屋分岐まで来ました。とにかく砂浜の照り返しが凄過ぎてフェイスマスクもサングラスも外せません
7:12am 観音岳からの最後の下りには雪の急坂があり、なかなか冒険感がありました。ここをチェーンスパイクなしで下ってる人もいてびっくり
7:44am. 観音岳の雪の急坂を下りまくり切ったら今度は赤抜沢ノ頭でございます。うお〜私ガンバレ〜!
7:48am しばし気絶(笑)
7:55am 赤抜沢ノ頭〜
7:59am 地蔵岳オベリスク
地蔵岳オベリスクと砂浜。山頂標はどこですかあ〜
とりあえず登れるところまで先に進んでみよう
8:04am 砂浜から少し登ったところ。ここから先はもう岩登りの世界なので、ここを勝手に山頂とする!(笑)。左手のお地蔵様と記念撮影
8:04am地蔵岳のお地蔵様と記念撮影。本日のゴールです!!
覗き富士もなかなかの風情
花崗岩が織りなすアートな世界。直線のものはひとつもありません
8:25am 腹ペコにつき砂浜に戻って早くもお昼ごはんです。第二回お昼ごはんとして昨日チラ見して気になってた南御室小屋のカレーを食べる決意をここで固める
8:42am ご飯食べて出発しようとしたら砂浜下部に山頂標発見。はい!?ここですか??低過ぎません?(笑)でも嬉しそうにポーズしとかなくちゃ
8:5am 赤抜沢ノ頭側からさっきまで居た地蔵岳側を振り返る
9:10am 赤抜沢ノ頭を下った後、観音岳に登るため気合いのポーズ。イメージはファイトォォ〜いっぱーつ!!とボヘミアンラプソディのフュージョンです(笑)
9:27am 振り返ると先ほどまで居た赤抜沢ノ頭と地蔵岳が遠くなってきました
9:32am 鳳凰小屋分岐
10:03am 観音岳山頂に帰ってきたあああーー 
観音岳の登りはやはりヤバかった(^^;)
10:07am 観音岳から薬師岳までは天国のような稜線歩き
10:32am 薬師岳山頂に戻ってきました
ジワジワとヨレヨレになってきてます(笑)
10:38am 薬師岳山荘が見えてきました〜
トイレをお借りしてちょい休憩。薬師岳山荘は先代から引き継いだ息子さんがたった一人で運営しているそう。今朝登山道でたまたま会話したご夫妻が「薬師岳山荘は食事もおいしくていい小屋だった」と言っていたのでそのことを伝えたら「いつまでやれるかわかりませんけどね!人手も物資も足りないのでドローン買ってください!」とのことで、やっぱり大変そうでした
薬師岳山荘からしばらくはもう疲れ過ぎて写真も撮れず。
11:44 みっ見えてきたっ 南御室小屋の赤い屋根!
づ〜が〜れ”〜だあああ〜〜〜
お腹も空いたあああ〜〜!!
なにーーー!!
これがプチショックなカレー事件です(笑)。実は昨日ここでお昼に持参のカップヌードルを食べていた時に、隣の人がすっごく美味しそうなカレーを食べていたんですよね〜 。ムッあれはなんだ、チキンとトマトが入ってるな!と思ってすかさずメニューをチェックしに行ったら、「チキンとトマトのカレー1200円」って書いてありました (≧∇≦) 大当たり、さすがの食いしん坊!で、今日は朝からそのことが頭にあり第二回お昼ごはんをここで食べるのを楽しみにして帰ってきたのですが、残念ながら「普通のカレー」になってましたー。悲しみのあまり(笑)スタッフの方に尋ねてみると、売り切れたのではなく今日は朝から普通のカレーのみだったそう。あら残念ーと言ったら「材料があればねえ〜!来ないんでね〜!」とのことで、薬師岳山荘の方もこの南御室小屋の方も、人手&物資不足でお疲れの様子が短い会話からも伝わってきました・・・
これがありがたき「普通のカレー」でございます (≧∇≦)あまりの空腹で一瞬で飲んでしまいました
カレーを食べたら一気に眠くなりました。でもすでにコースタイム大幅オーバーしてるし、下山には4時間かかるし、その前に高速でテントも撤収しなきゃなのでのんびりはしてられません。15分限定で寝よう!目覚ましかけて、ああ意識が遠のく、地球のみなさんさようなら・・・
15分でバキッと起きて光の速さでテント撤収しました!!自分頑張った!!えらい!!
頑張ったのでまた1分寝ていいことにする。。
事件性はありません
13:09いよいよ南御室小屋を出発です。お世話になりました〜
13:09 チェーンスパイクつけてまずは苺平までの登り、がんばるぞー
苺平までの雪道登り。あれ〜思ったより長いんですけど〜!(下山あるある)
13:45苺平到着 
この先の下りもしばらく雪道なのでまだチェーンスパイクは外しませぬ
苺平の後、雪がなくなってからは一気に楽になると思い込んでいたら、意外と浮石の多い岩場だのエグイ急登があったりで体力を消耗。杖立峠の手前で眺めの良いスポットがあったのを覚えていたのでそこでおやつを食べることを目標にして頑張ってきました。お菓子作りの達人の友が作った黒豆パウンドケーキ。疲れた体に染み渡って吠えました(T_T)♡
15:06杖立峠。もういつもの元気ポーズもムリっす(笑)
お花にはあまり出会えなかった今回の山行で出会えた美人さん達♡
右上から時計回りにニリンソウ、ヘビイチゴ、種類多すぎて毎年分類放棄のスミレちゃん、大好きなオオカメノキ
16:02 や、夜叉神峠小屋にっ 着いたっ・・・
ヨレヨレヘロヘロはにゃはにゃ・・・バタッ
行きも帰りも小屋の中には人影は見えず、奥から小さくラジオの音だけが聞こえるのが、余計にのどかな静けさに感じられました
ここで取り出しましたるアミノ酸。昨日の朝山梨県警の方にもらったものです。身に染みてありがたく、文字通り身に染みてキキました!!みんな県警受けようぜ!笑
白峰三山にはだいぶ雲がかかってしまいましたが、この二日間散々眺めさせていただきましたので御礼を申し上げてお別れです
さようなら 二日間 ありがとう
17:02 夜叉神峠登山口帰着
今日のこのポーズはまじリアルです!!私やった!がんばったー!
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