2023.09.mid 木曽駒ケ岳・宝剣岳

Climbed Mt.Kisokomagatake(2,956m) in Nagano. Took the long trekking corse and also climbed Mt.Hokendake.

木曽駒ヶ岳に登ってきました。
長野県にある中央アルプスの最高峰で、標高は2,956m。しかしロープウェイで標高2,612mの「千畳敷駅」まで一気に登れてしまうというズルーイお山です(笑)。
千畳敷は「千畳敷カール」として名高い場所で、氷河の圧力によって岩盤が削られてできた広大なお椀状の地形。そこが一面、夏にはお花畑になります。
千畳敷だけを楽しむならパンプスでも行けちゃうくらいですが、木曽駒ヶ岳山頂まで行くなら登山靴が必要。ダイレクトに山頂を目指せば2時間ほどで登れてしまうので、初心者にも人気のコースです。私はさすがにそれでは物足りないので今回は濃ヶ池、八号目をぐるっと回って宝剣岳を経由して千畳敷に戻る周回コースにしました。休憩を入れて全体的で7時間45分くらいの行程です。

「駒ヶ岳ロープウェイ」の麓のしらび平駅まではマイカー交通規制があるので最後は30分バスに乗るしかありません。朝6:45菅の台バスセンター駐車場からバスに乗り7:15にしらび平駅到着。そこからロープウェイで一気に千畳敷駅に上がります。ロープウェイの標高差950mは日本一だそうで、乗っていて耳がきゅううーっとなりました。

ロープウェイを降りるとそこは雲海の上、氷河がつくった広大なお椀型の千畳敷カール。これから登る山々、歩く稜線が高く聳えて、迫力ある美しい眺めに圧倒されます。
この辺りで「宝剣岳登るんですか?」「エッまさか、私にはとても無理ですよ!」という会話が聞こえてややビビる私。今日最後に登る予定の宝剣岳はかなりの岩場らしく、私なんかが行かれるのかな〜とちょっと心配〜 (^^;)

まずはカールから乗越浄土までの急登を登ります。初心者にも人気なコースだけに、ここはとても混んでいて行列しながら40分、ゼーハーと登ります。乗越浄土まで上がるといきなり広ーい独特な景色が広がって面白ーい!だだっ広いところに宝剣山荘と天狗荘が見え、その向こうに中岳がぽこんとあり、木曽駒ヶ岳はその中岳の向こうにあるらしいです。
そして今一緒に登ってきたたくさんの人はほとんど全員そのまま中岳〜木曽駒ヶ岳山頂の方へ。私はぐるっと周回するので濃ヶ池方面へ向かいます。ここから突然周りに誰も居なくなり、そしていきなりの下りまくり!たった今せっかくゼーハー登ったものをすぐにまた下りまくるって、ほんっと登山って変人がやる趣味だわ・・・とか思いつつただただ下りまくります。この斜面も少しすり鉢状で、大好きなチングルマ第四形態や、枯れたお花達の名残がたくさん見られ、夏には素晴らしいお花畑であることが伺えました。最後ちょっと道が狭く急になり梯子なんかもあったと思ったら今度はやたら平らな道をダラダラと歩きます。この辺りから霧が濃くなり視界も悪かったので、いったいどんなところを歩いているのやらよくわからないまま進んでいくと10:16、濃ヶ池に出ました。どんな池かと思っていたら広い池はほとんど枯れていて水がなく拍子抜け。確かに、ここに来るまでにも駒飼の池というのもあったはずなのにどこだかわからなかったので、この辺りの池は干上がっているものが多いらしいです。静かな池の畔には休んでいる人たちが何組かいて、平和そのものの光景だったのですが、この場所はその昔悲惨な大規模遭難事故があった場所なので、とても不思議な気持ちでした。

濃ヶ池から八号目の分岐まで進むとそこからは一気に登り。かなりゴツゴツの大きな岩場もあって、意外といろんな表情が楽しめるコースです。登り切ると稜線歩きで、だんだん木曽駒ヶ岳山頂が見えてきて景色が楽しい〜。最後は頂上山荘方向と山頂に分かれる分岐を通り過ぎ、なだらかで独特な景色を楽しみながら12:30木曽駒ヶ岳登頂!すぐ眼下に頂上山荘、目の前に中岳や伊那前岳を望みつつ山頂でお昼ごはんにしました。
食後は頂上山荘まで下り、今度は中岳に登ります。中岳は本当にすぐ登れちゃう小さなお山ですが、ハイその後にやってくる宝剣岳はそうはまいりませんよ〜!
中岳を下って朝通っただだっ広い乗越浄土まで戻り、今度は宝剣岳へ。乗越浄土側から見るとそこまで高さはないのですが、めっちゃめっちゃゴッツゴッツの岩の塊であることには変わりはありません。最初はストックありで登っていましたが途中からそれどころではなくなり(笑)ストックは仕舞って四肢を駆使してよじ登りまくります。山頂付近はほんとーうに狭くて足場もなくてビビりました。下りも「マママママジかー!」ってなところが多くビビりましたが、鎖もピッカピカのがガッチリ付いていたし、慎重に一歩、一手を丁寧に進めば問題なかったです。

宝剣岳を終えてホッとしていると、目の前にはなにやら天国のようななだらかな美しい広い景色が??私死んじゃったんですかってくらいの眺めでしたが、その名も極楽平(笑)。最後はロープウェイ千畳敷駅まで一気に激下りして無事戻ってきました。

基本的に危ないところは嫌いで寄りつかない私。今回の宝剣岳はちょっとヒヤリとしましたが、短かったしとてもよく整備されていたので良い経験になりました。
帰りに行ったお蕎麦屋さんが久々にアラララ〜?という残念な感じで、そのダメージの方が大きかったかも(笑)

宝剣岳の岩場を必死こいて全身で下っていたら右足が岩の隙間にガチッとはまってしまいました。瞬間「今の脚のポーズイケてるんじゃ!?」と思い上半身も合わせてモンロー風にしてみました(本人だけのイメージです)。フェイスマスクとサングラスで強盗も逃げそうな顔であることは忘れています。芸人は下山時も忙しい
ナナカマドと宝剣岳。これから登るジグザグの急登もはっきり見えてきました
朝8:00、標高2612mのロープウェイ千畳敷まで一気に上がってくるとそこは雲海の上でした
本日のコース。
千畳敷駅からダイレクトに木曽駒ヶ岳山頂まで目指せば2時間ほどですが、さすがにそれでは物足りないので今回私は周回コースにしました。
濃ヶ池、八号目をぐるっと回って宝剣岳を経由して千畳敷に戻り、休憩を入れて全体的で7時間45分くらいのコースです
千畳敷駅前にある撮影スポット。写真行列できてたので1秒でパチリ!
8:12、千畳敷駅の前にある信州駒ヶ岳神社から登山スタート。行ってきまーす!
ぽこっと高いゴツゴツの山が本日最後に登る宝剣岳。
右端にこれから登る急登が見えています(白いジグザグの道)
おっほーすごい混雑!こうなるとなかなか自分のペースで登れません
8:50乗越浄土到着!ちなみに「乗越」って山ではよく出会う呼び名で峠のこと。「のっこし」と読みます。面白い言葉ですよね〜
乗越浄土はだだっ広くて独特の雰囲気のある峠。宝剣山荘と天狗荘が並んで見えます
乗越浄土の正面にはぽこんと盛り上がった中岳が見えます。中岳自体は20分で登れてしまう小さな山ですが、それを登って下った向こう側に木曽駒ヶ岳があります。
私は周回コースにしたのでダイレクトに中岳〜木曽駒ヶ岳方面には行かず、画像右下へ斜面を下り濃ヶ池方面へ進みました
乗越浄土から濃ヶ池方面への一気に下る斜面。たった今せっかくゼーハー登ったものをすぐにまた下りまくるって、ほんっと登山って変人がやる趣味ですね〜(笑)。この斜面も少しすり鉢状で大好きなチングルマ第四形態や、枯れたお花達の名残がたくさん見られ、夏には素晴らしいお花畑であることが伺えました
かなり下ってから上を見上げたところ。宝剣山荘の赤い屋根がすぐそこに見えますが、ここから登ると結構時間かかりそう。斜面がすり鉢状でカールっぽい雰囲気があるのが写真でもわかるかと思います
すり鉢状の斜面の先は道が細くなり、部分的にかなりの急登もありました。急なハシゴもあったので後ろ向きで下ります
その先はしばらく等高線沿いのほぼ平な道が濃ヶ池まで続きます。ここで私、なんと「山歩きしているのに眠くなる」という事態発生!(笑)どうやら霧が濃くて景色が見えないため退屈して眠くなったらしいと自分で分析してウケました。どんだけワガママな登山者(笑)
もうお山は秋も深まってお花はほとんど咲いていませんが、その中でもこの子達には会えました。
ハナウドの葉っぱの色づき方は芸術的な美しさでした
右上から時計回りに
イワツメクサ
オオバセンキュウ
ハナウド
ナナカマド
ヤマハハコ
ミヤマキンバイ
10:16濃ヶ池到着〜 干上がっとります〜
池は干上がっていても畔には休憩する人が多く、静かで平和そのものの雰囲気。その昔悲惨な遭難事故でこの付近で何人もの方が亡くなった話を知っていたので、そのことばかり考えてしまいました
濃ヶ池付近にはまだまだ目を楽しませてくれる子達がいてくれました。
コケモモの実の可愛さ、ヤッバイですよねえ〜♡!
いまだに完璧な美しさで咲いているミヤマキンバイにびっくり。
真っ赤に色づく葉っぱ達は遠目にも目立って美しかったです
右上から時計回りに
チングルマ
シラタマノキ
コケモモ
ナナカマド
ミヤマキンバイ
コケモモ
濃ヶ池から八号目の分岐まで歩いてきました。ここからいよいよまた登りになります
ハイこれを登って稜線に出ますよ〜!雲うざい!どっか行けー!(景色が見えないと眠くなるという超わがままな人がここにいるので晴れてください〜(笑))
20分ほどで稜線に出ました。これから向かう木曽駒ヶ岳方面の眺め
さらに30分ほど稜線を進むと左下に先ほどまでいた濃ヶ池が見えました。大きく白く見えるのが干上がった池です。肉眼では池の周りで休んでいる人もはっきり見えました
稜線を歩き、ついに木曽駒ヶ岳山頂が見えてきました(画像右)。左の少し低くなったところに見えているのが頂上山荘。遠目に見るととてもなだらかなのでちょっと「山頂と頂上山荘」という名前のイメージと違い、印象的な眺めです
12:30木曽駒ヶ岳登頂〜!神社があり、かなり広々とした山頂でした
山頂から今日登ってきた方向をみたところ。白っぽい道を登った正面のなだらかな山がこれから登る中岳。そのあとその右のぽこっと高い宝剣岳に進む予定。左側、私の背後あたりにあるこんもりなだらかな山は伊那前岳です
山頂でお昼ごはん。登山の日は化学調味料で強い子になる日!なんとこんなのが発売されていました〜!「スープも具材も特上」「カップヌードル史上最大サイズの謎肉入り」って笑っちゃいそうでしたが、笑えずに射抜かれたのは「特上トリュフ風味」って言葉でした(笑)。とにかくトリュフ風味に弱くってねえ〜(笑)。でも食べた結果、やはり最近のスーパーヒット、シンガポールラクサ味には及ばず!
これからここを下りまーす。青い屋根が頂上山荘、白っぽい道を登った正面が中岳、そのあと右のぽこっと尖った宝剣岳に挑戦します。この頂上山荘までの下りはすごーくなだらかに見えるのですが、ガレ場なので初心者らしき登山者はみなさん苦戦していました。この山頂はロープウェイ千畳敷駅から最短でだと2時間で来られてしまう手軽さから初心者も多いコースです
少し下ると右手に山小屋が見えてびっくり。へえー頂上木曽小屋っていうのがあるんだ、知らなかったー!すぐそこに見えてるからちょっと行って見てみたいな、なーんてことはなかなか実現できないのが山の上です(笑)
頂上木曽小屋じゃない方の頂上山荘まで下りて来ました。ちょっと覗いてトイレも借りましたが、テント1人2000円、トイレ200円となかなかお高めな小屋でした
頂上山荘を出て中岳に登り始めたところ。頂上山荘の向こうが木曽駒ヶ岳。本当になだらかな眺めで印象的
中岳は本当にあっ!という間に登れちゃいます。そりゃそうです、頂上山荘(2870m)との標高差55m! (≧∇≦)
中岳を降り、宝剣山荘と天狗荘がある乗越浄土まで戻ってきました。この先左の方に行けば今朝登ってきた道をピストンで戻れますが、私は右前方に聳え立つ宝剣岳に挑戦しまっす!!決意の足取り?ビビリの足取り?(笑)
近づいてみると、うーんそこまで大変じゃないかな?行ける行ける、行ってみよー!
こういう岩場は実は楽しくて大好きです。普通の砂利道とかの方がよっぽど怖い(笑)←砂利道で滑るの大得意 (^^;)
14:30、宝剣岳登頂ー!エグイ岩場の急登や鎖場、頑張りました!山頂は激せまでようやっとここに立てるところを見つけました。そしてここから下るのがまたエグかった〜。鎖を掴みながら慎重に下ります
途中で霧が晴れてロープウェイ千畳敷駅が見えて感激。今朝はあそこからこちらを見上げてたんだなあー!タイタニックのポーズのつもりが案山子にしか見えん
岩しかない宝剣岳の激せまルートで岩岩岩と闘っていたら、ポッとこの子に出会いました。こんな厳しい環境で、ひとりぼっちで・・・可愛すぎて見入りました
岩と戦い少しずつ高度を下げて、ロープウェイ駅と千畳敷が近くなってきました
まだまだ下るわよ
この世の果て感漂う宝剣岳下りの眺め
私ここを下ってきたんですってよ!すごくない?ヒヤリとする箇所もありましたが、危険なところはどこもピカピカの鎖がガッチリ付いていたし、とてもよく整備されていたので安心できました。
宝剣岳から無事下りてきましたー!登り始めた側よりこちら側の方が迫力があり、こうして眺めると達成感!
ばんざーい、私がんばった!!精神的に消耗してややへなへなで、ポージングに体温が感じられません(笑)
キビシイ険しい宝剣岳と闘い終わったらいきなり「私、しんじゃいましたか?」というくらい天国のような美しいなだらかな景色になりました。その名も極楽平!ここをずーっと向こうまで歩けるなんて幸せ〜♡こっちに来てよかったー!
極楽平を歩いていると右手に見える三沢岳。この山、めっちゃカッコ良くて見惚れました〜
もう少しで極楽平の分岐です。そこから左下の千畳敷カールに下ります
15:25分岐に到着、ここからいよいよ下りです!すっかり遅くなっちゃったけど、16:00のロープウェイ間に合うかなあ?
かなりの勾配なので10分も下るとこの景色になりました。さっきまで居た宝剣岳も見えています
15:40、あとちょっとでロープウェイ駅。やったー16:00のロープウェイ間に合いそう!でも朝売店で見かけた高山植物の本を買いたいから急がなくっちゃ
やりましたあああーー!朝スタートした神社に帰ってきました!山歩きはここまでですが、まだまだ山の上なので「下山」と言えるのはロープウェイ&バスを乗り継いだ後になります
この日の夜は珍しくアラララ〜?なお蕎麦屋さんに行ってしまいました〜。味もそうですが、お店の人の仕事や客に対する姿勢ってとても大切です。たまには、高遠彩子が蕎麦ブログに書かないお店のチラ見せでした (^^;)
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