2022.08.mid 表銀座縦走

念願の、表銀座縦走を「半分だけ」してきましたー!
二泊三日テント泊で中房温泉から燕岳に登り、大天荘にテントを張って槍ヶ岳まで縦走の予定で、1日目はそれはそれは最高に素晴らしい、忘れられない体験をしました。
槍ヶ岳をはじめとする北アルプスの大パノラマに包まれて歩く表銀座縦走は、聞いていた以上に天国のようなコース!!感動のあまり私は泣きそうなままずーっと歩いていました。

しかし1日目夜、心配していた低気圧がなんと台風になり、悩んだ挙句2日目朝、槍ヶ岳方面に進むことを断念。比較的安全な常念岳〜蝶ヶ岳へのコースに切り替えて朝5:30から歩きはじめました。ところが雨に加えてすごい風ですっかり冷えてしまい、2時間後に辿り着いた常念小屋に避難しました。そこで買った人生初の「ごつ盛り」インスタントラーメンのありがたかったこと!(朝8:00に本日2回目の朝食(笑))。その後しばらくそこで天気の回復を待って粘り悩んだ挙句、やはり安全第一と考え下山を決意し、一ノ沢に下りてきました。
(ちなみに、同じ日に断念せずそのまま槍や常念岳に突っ込んだ人のレポートも読みましたが、それはそれは大変な修行の一日だったようです。。)

ずーっと楽しみにしていた二泊三日の表銀座縦走コースを途中で断念したのは残念無念でありましたが、とにかく1日目の体験が素晴らしすぎたので、ヨシとします!また来年行くもんねー!!

かわいいかわいい槍ヶ岳ちゃん!
この時はまだ翌日登る気満々でした〜
右上から時計回りに
センジュガンピ
ヤマホタルブクロ
ヤマアジサイ
ノアザミ
ゴマナ
シモツケソウ
1日目は穂高駅前5:10発のバスで中房温泉へ。バスを降りたところでおにぎりをムシャムシャ食べてエネルギー補給。6:47登山開始。燕岳は去年も登って大好きなコースなのでワクワク、超元気!
とにかく大人気のコースなので人がすごいです。何度も大渋滞となり待ち時間が〜。
登山道がめちゃめちゃ整備されていて歩きやすく、ベンチもありすぎるほどマメにあって初心者でも安心なコースな上に、燕岳と燕山荘が素晴らしいので人気が出るのも頷けます。
ギョッとするような、かわいいような、不思議な存在感で小さいのに超目立ってました!テングタケの幼菌。
右下の、星印が入った赤い小さなシイタケちゃんみたいな実は、なんと私が愛してやまない小さな小さなお花、アカモノの実でした!!キミ、実もこんなに可愛いんかい!びっくりしました。
右上から時計回りに
ゴゼンタチバナ
ノリウツギ
アカモノ
ヨツバヒヨドリ
ミヤマコウゾリナ
モミジカラマツ
白いお花大特集!
右上から時計回りに
オニシモツケ
ヤマハハコ
イワミツバ
エゾシオガマ
2時間以上歩き、もう少しで合戦小屋!もう少しでスイカ!(合戦小屋はスイカが名物なんです)と頑張っていたら、突然左手に見えた景色の中に、本日テントを張る大天荘が見えるではありませんか〜!ものすごく遠いんですが、矢印の下、わかりますか〜?
この後この画面右端の方から左へずーっと稜線を歩いてあの大天荘まで行くのがここで確認できて感激。楽しみー!
拡大写真。右が大天井岳。左に少し下ったところに大天荘があります(画面真ん中)。
9:20、合戦小屋到着。まあーとにかくすごい人で大賑わい!そしてみんな名物のスイカ食べてます。これがねー、スイカってこんなに美味しかった!?ってくらい美味しいんです。大汗かいてるのでお塩もばんばんかけた味が体に染み渡ります。最高!!
10:06、合戦沢ノ頭まで来たら燕山荘が見えましたあー!(画面右上、雲に隠れそうになっているあたり)。
今日はとにかくここまでスイスイ。コースタイムよりかなり早く登ってきました。大渋滞や待ちもあったのに私やるじゃん〜と少しいい気になる(笑)。お花がなければ早いんです、私!しかしこの後すごいお花畑に出会いせっかくまいたタイムを大幅に消費しました。
このコースには一応鎖場もありますが、鎖の必要性も感じないほど楽チンな鎖場です。それでいて鎖場気分を味わえるってあたりも、初心者におすすめなコースです♪
燕山荘のテント場が見えてきました〜。燕山荘の直下はすごいお花畑エリア!!去年来たのは9月だったのでこんなお花畑とはわかりませんでした。ミヤマトリカブト、スイバ、オニシモツケ、イワミツバなどが見えています。
右上から時計回りに
ヤマブキショウマ
エゾカワラナデシコ
ナナカマド
ハクサンフウロ
黄色いお花大特集!
右上から時計回りに
オトギリソウ
アキノキリンソウ
キツリフネ
ウサギギクとお食事中のちょうちょ
ブタナ
ミヤマキンバイ
右上から時計周りに
スイバ
テガタチドリ
ミヤマトリカブト
ミソガワソウ
10:47燕山荘到着!あらゆる山小屋の中で一番人気と言っていい大人気山小屋です。いろいろと気が利いているし経営上手いなあーって思いながら私も大好きです(笑)。去年テント泊はしましたがいつかは小屋にも泊まってみたいなあ〜
11:00、楽しみにしていた燕山荘のお昼ごはん。チキンインドカレーは骨つきチキンがふたつもドーンと入ってます。私は山に来るとカレーばかり。今夜もテントでカレー食べるのにお昼もカレー食べる。何か?(笑)
燕山荘はケーキも名物。普段は甘いもの食べない私も山に来ると食べたくなります。このサンルーム席は去年も座ったお気に入り。
11:53、燕山荘を出発。いよいよこれから表銀座縦走です!この写真は進行方向ではなく振り返った方向の燕岳の眺め。この花崗岩が作る唯一無二の姿、やっぱりいいな〜〜!去年登った時の山頂付近の奇岩の連続の景色、忘れられません。今年は今夜テントを張る大天荘のテント場争奪戦の関係で(笑)残念ながらこの燕岳には登らず、表銀座縦走コースに進みます〜
なんとーー!!この時期にコマクサに出会えてしまいました!!終わりかけではありましたがまだ咲いていてくれたとは・・・しかも群生で出逢えて、感激もひとしおでした。
コマクサの群生。ここは珍しく白い砂のような地面で、コマクサのピンクが映えました。
これから進む表銀座縦走コース。一言で言って天国です!♡!♡槍ヶ岳をはじめとする北アルプスの峰々、青い空、幾重にも重なる夏の雲、ずっと先まで見渡せる夢のように美しい登山道・・・こんな幸せな道ってあるのでしょうか・・・縦走と呼ぶにはハード過ぎる八ヶ岳縦走とは大違いだあ〜(笑)!
大下りの頭というポイントにて。もう楽しすぎて幸せ過ぎて羽根が生えてる気分!転倒注意!(笑)
今歩いてきた道がこんなに全部見えるなんて!!
一番高く見える山の左手の山頂にあるのが、ほんの2時間前まで居た燕山荘。肉眼でも赤い屋根が見えていました。そこから稜線沿いに画面左に進み、そのあとは手前にずーっと縦走してきました。
ただただ感動の眺め。
大天井岳に近づいてきました。なだらかに見えるのですが山の手前には谷があり、激下りからの激登りというオニなことになっております。登り始めたら山頂には行かずに、山頂左手に見えている大天荘に向かいます。山の中腹に、左斜め上に上がる真っ直ぐな道、見えますか〜?
これから進む大天井岳方面。先程手前にオニな谷があると言ったのがこれです。一番低い場所に喜作レリーフというポイントがあり、岩壁に四角いレリーフが埋まっているのですが、それも階段の右の方に写っています。
角度を間違えてる写真に見えますが、これが見たままの景色です(笑)。この鎖場&梯子はなかなかアドベンチャラスでしたが、すぐに終わるしこういうところは実は事故は少ないと思います。
いよいよ大天井岳へのアップです。500メートルアップするのですが100メートルごとに応援の看板が励ましてくれます。
大天荘までの登りはそれなりにハードなのですが、とにかく眺めが最高!燕山荘から今まで4時間近く歩いてきた美しいルートが全部見えるし、この写真の奥には安曇野の街が一望できて、調子に乗ってどんどん登れちゃいました。その結果あとでびっくりなことに〜(笑)
ぎゃーーー!!予想はしていましたが、ものすごい数のテントです。ちょうどギリギリのところでまともな場所を確保できず、ココ大丈夫かな!?という突き出した岩場しか空いていなかったため、そこにテントを張る覚悟を決めました。そこに、腕章をつけた神様が現れ(自然観察員?)、本来ならテントを張れない小屋の周りなどにも張っていいと言ってくれました!というわけで、イレギュラーな場所の中では一番眺めの良い、静かな場所を確保できてしまい、なんてラッキー!!
しかし実際テントを設営し始めてからもまたアクシデントが。なんと私、立ちくらみの連続でテントが設営できません!お昼はしっかり、デザートのケーキまで食べたのですが、その後の表銀座縦走が楽しすぎて携行食を食べるのを忘れたままずーっと歩いてしまい、テントを設営するエネルギーがなくなってました。慌てておやつを食べてからテントを設営しましたとさ!(笑) まあこのくらいの距離なら携行食なしでも平気な人はいっぱい居ると思うんですが、何せ燃費悪いもんで・・・お恥ずかしい(笑)
晩ごはんの前に大天井岳山頂に遊びにきました。テント場のある大天荘からは10分ちょっとです。山頂の眺めはさすがの一言!!この写真左手には槍ヶ岳が見えていますが、その先もっと左手には穂高連峰までの北アルプスが全部見えていたし、反対側には本日歩いた燕岳からの美しい縦走路、その奥には剱岳まで一望できました。
山頂からの絶景。本日歩いた燕山荘からの表銀座縦走コースが全部見えています。
槍ヶ岳さん。。あなたはどうしてそんなにカッコイイのでしょう!!眺めても眺めても愛が止まらず一日中眺め続けたマッターホルン様を思い出しました。
槍ヶ岳をはじめとする北アルプスの峰々。一番左の穂高連峰の下には、涸沢カールが見えています!大好きな涸沢のテント場もあそこにあるんだなあ〜♡
山頂近くから見た大天荘。ここから見てもテント場がぎゅうぎゅうです(笑)
晩ごはんはテントで。テントから今日歩いてきた美しい縦走路が全て眺められるこの幸せ!!
明日はものすごく早い出発になるかもしれないので、17:50いつもより早めの晩ごはん。本日もテント泊の大定番、尾西の白飯+アマノフーズのカレー+ドライ野菜とガーリックトッピング!美味し過ぎるー!!カレー専門店のカレーと比べても、これはものすごくレベルの高いカレーと信じてます!!
18:40 テント場の夕焼け。
槍ヶ岳や穂高連峰の美しさが際立ちます。
18:40 テント場の夕焼け
19:00、大きな大きなお月様がお出ましになりました。実際は写真の10倍くらい大きく見えました。
19:47、月の光の明るい夜。今夜は星空は諦めです。大天荘は燕山荘系列で小洒落てるので、この時山小屋のダイニングルームはムーディーなランプカフェ状態でジャズが流れていて、サックスの音色がテント場にも響いていてそのオサレな雰囲気にやや戸惑いました(笑)。20:00就寝。
2日目〜
本日は天候不順のためどうなるかわかりませんがとりあえず2:45に起きてみました。テント内を片付けたりして3:50朝ごはん。モンベルのビビンパリゾッタは他のリゾッタと同様優しい上品なお味。ただこのビビンパに関してはコチュジャンの感じを表現したいのかやや甘めの味付けだったのでビビンパのリピはないかな〜。そしてこのリゾッタと共に食べたアマノフーズのビーフシチューが相変わらず神過ぎます!!2泊以上のテント泊朝ごはんの必需品。
4:46、テントから見えた朝焼け。
5:14、ダウンもこもこで朝焼け鑑賞
5:18 テント場の朝焼け

本日は天候が怪しくやはり槍ヶ岳行きを強行するのは無茶だろうということで比較的安全な常念岳〜蝶ヶ岳〜上高地へ抜けるルートに変更を決意。ところが出発しようとしたら行く手に見える景色が想像以上に感じ悪い雲に覆われていてビビり、これはもう燕山荘方面に戻るか??とも考えて燕山荘に今夜テント場の空きはあるか確認の電話を入れたりもしました。しかし満員御礼のためやはり常念岳方面進むことにし、5:25やっと出発。霧がだんだん濃くなり景色が何も見えなくなってしまったし、雨もそれなりに強かったですがとにかく風が強くてすっかり冷えてしまい、早朝からかなりの修行モードとなりました。

7:30、ようやく常念小屋に辿り着きましたー!大天荘から2時間歩いただけなのに、ゴアテックス上下の外側は雨でビショビショ、内側も汗でビショビショ、強風で体は芯まで冷えてしまい、これはイカンと小屋に避難することに。小屋の向こうには常念岳に登る登山道が見えていますが、こんな天気の中でも登る強者が結構何人も見えました。
今回大変大変お世話になり助けていただいた常念小屋。とにかく温かいものを体に入れたかったのですが、カップヌードルじゃあ温かさの量が足りないなと思い「ごつ盛りちゃんぽん」なるものを食べて命を繋ぎました。しかし冷えやすく温まりにくい燃費の悪さナンバーワンの私、がつ盛りだけでは温まりきらず、このあと小屋の方の好意でマグカップにお湯をいただき本当に助かりました。ちなみに朝4:00に朝ごはんを食べ、この時は8:00、本日2回目の朝ごはんです(笑)。
常念小屋にはなんと3時間も居て天気の回復を待ちましたが、こりゃもうダメだと判断して下山を決意。常念小屋から一の沢へ下ります。半袖半パンの夏の軽装に慣れた身には全身レインウェアはやや動きにくい〜
常念小屋から一の沢へ下るルートは、想像を超えてキツかった!!沢に沿ったほぼまっすぐの直登ルートなのでずっと急登続き。大きめの岩が多くしかもそれが濡れているので滑りそうなことこの上なく、めちゃめちゃ怖い!!足元から一時も目が離せない道が3時間以上続き、下の方は登山道が川のようになってる部分もあって疲労困憊しました。救いはお花が多かったこと。半分くらい下ったあたりからは雨も霧もなくなってきたので、お花と下界の景色が楽しめました。この斜面もノアザミやイワシャジンが綺麗でした。
右上から時計回りに
イワシャジン
ミヤマリンドウ
ハクサンフウロ
コゴメグサ
雨露に濡れるイワシャジン
白いお花大特集!
右上から時計回りに
ムカゴトラノオ
ゴゼンタチバナ
ウメバチソウ
トウヤクリンドウ
イワツメクサ
クサボタン
14:00、3時間20分かけて一ノ沢に下りてきました。この下り、過去の登山で一番キツかったかも〜!!歩きにくい道が続く上に雨で濡れてますます悪路となっていたこともありますが、やはり楽しみにしていた予定を半ばで諦め下山してきたというガッカリさと、いろいろと考え悩んだ精神的疲れも大きかったと思います。とにかくこの登山口に下りてきた時は疲れ果ててこのままバッタリ倒れそうでした〜
ウエーン、おいしいお蕎麦食べないと回復しないよおーー!
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